山口 正司
2011年 9月 6日 火 曇 ピアノ発表会
ピアノの練習を始めて、航平は高1で12年、祐樹は小6で8年になる。発表会に向けて練習を重ねてきたからもう私の頭には毎日の練習からメロディーはしっかりとやきついている。それでも当日には普段通り弾けるのか、不安と心地よい緊張に朝から包まれる。
二人とも緊張に強く本番になると普段以上の力を今までは見せてくれた。それでも今回を無事に迎える保証にはならない。いつも以上とは言わないけれど、いつもと同様でも、それは失敗の連続だった。頼むから失敗するなと思うにつれて私自身の方が緊張している。
スタジオは閑静な住宅地の中に普通の住宅のように建っていた。ドアを開けると中は礼拝堂のように高い貼り天井で正面に静寂を醸しだす絵画がある。さっそく先生はリハーサルをさせてくれた。先生の言葉を聞くと普段通りにすれば必ず成功する安心感を得る。
祐樹 ベートーヴェン作曲 エリーゼのために
航平 ショパン作曲 ポロネーズイ長調Op.40-1 (軍隊ポロネーズ)
ボーカル NHKアニメワールド 獣の奏者エリン 上橋 菜穂子作 主題歌 雫 〜しずく〜 スキマスイッチより
当日のビデオです。ご覧下さい。
祐樹と航平ピアノ発表会 (20分22秒)
Movie再生にはQuick Time 7 無償プレーヤーのダウンロードをご利用ください。
2009年 3月23日 月 曇 文京区立第五中学校閉校
私の学んだ東京都文京区立第五中学校は本年をもって統廃合の対象となり閉校となる。現在の新一年はわずかに十数名となり、学校を維持できる人数ではなくなった。文京区立七中と合併し新たに文京区立音羽中学校としてスタートすることになった。
廃校になる前に卒業生に対して学校の見学会と、同窓会は開かれた。出かけてみると、かつて私の学んだ校舎はほとんどその姿を変えることなく、驚くほどそのまま立派に存在しつづけていた。かつて広々と感じていた講堂は思いの外小さく、すべては、こじんまりとまとまっていた。私も私の母、兄弟も多くの親戚も学んだ同じ教室の同じ校舎はこれですべての役割を終えて次世代に引き継がれる。
昨日撮り終えた写真を元に同窓会のページを作成した。建物はなくなっても思い出は残したい。
文京区立第五中学校同窓生ホームページ
2009年 1月12日 金 晴 カステラレシピ
カステラのレシピです。とても美味しい。
2007年 8月24日 金 晴 黄身
高校生の頃、お弁当に目玉焼きの卵はよく入っていた。私はその卵の黄身を一番最後に食べる習慣だった。何故そうしていたのかは自分では理解していなかった。いつも必ずそういう順序で食べていた。それを偶然に悟った友人は私をからかった。
「一番美味しい黄身をいつも最後に残して食べるなんて子供っぽいなあ。」
「いや、僕は美味しいものは最初に食べる主義だし、好きだから最後にしている訳じゃない。」
と言うと、彼は
「だったら最後の黄身を食べてやろうか。」
「いや、それは困る。」
「やっぱり、好きなんだ。」
と、同じようにからかわれながらも毎日目玉焼きの黄身を最後に綺麗に残して食べていた。当時、まだ卵は貴重だったし、反論するために黄身を友人に差し出すだけの勇気はなかった。
社会人になってから、おりおり、自分は好きなものから食べていく習慣を知って、なんであの時言い返せなかったんだろうとよく思った。寿司は大好きなまぐろやいくらから食べるし、ステーキだってとんかつだって美味しそうな部分から食べ始める。
不思議だなあと思った。
ある時、朝ごはんの後、航平の食卓を見て愕然とした。朝食のプレートはほとんど平らげて、そこに綺麗に白身をはがし取られた黄身はそっと残されていた。航平に、
「何故黄身を残すの?」
と尋ねると、
「だって、白身は好きだけど、黄身は好きじゃないもん。お父さん食べて。」
と答えた。
食べてと言われても食べられなかった。もうお腹はいっぱいだったし、たとえお腹が空いていても、それほどに食べたくはない。
飽食の時代に育った航平を見て、初めて自分を理解した。航平と同じで、自分も白身は大好きで、黄身はそれほど好きではなかった。何故そんな簡単なことに気付かなかったのだろう。成長期に卵は大事なたんぱく源で残す訳にはいかない。最後にこれでおしまいと思いつつ食べていた。白身の方は好きなことに何十年も気づかずにいた。もしも冷やかしていたことを覚えているなら、かつての級友には
「好きなのは黄身じゃなくて白身だった。」
と話してみたい。
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航平
2006年12月 2日 土 晴 うるさい客
ガンバ大阪と浦和レッズの優勝決定戦。浦和が勝てば優勝、負けても三点差以内なら優勝できる。今年も変わらずFC東京を応援したけれど、Jリーグでは最後まで目立った成績を残せずに終了した。
試合終了後床屋に行く。いつも静かで落ち着けるのだけれど、隣りの人は初めて店に訪れるようで、ずっと話し声がかすかに聞こえてくる。最初は全く気づかなかったのに、気になると、うるさくてたまらない。
先日、一年生の祐樹の授業参観に行って来た。一人の男の子は授業中にずっと話している。先生の静止を聞かず話し続けている。先生は男の子を無視して授業を続ける。それでも話し続けるのは一向に止まない。授業は成り立たない状態だった。
話したら相手は嫌な気持ちになるに違いないことを見事に選んで話し続けている。いわゆる学習障害とか、ADHD、多動性障害の疑いはあるのではないかと思った。障害を持っての周囲の配慮は大切だとは思うけれども、実際に授業を聞きたい他の生徒のふんまんは、どうしたらよいのだろう。一日中、話し声につき合うのは困難だろう。他の子供達もつられて話しだしたり、動き出してしまう。
家に戻って、祐樹に
「うるさい中で授業を楽しく感じるにはどうしたらいいと思う?」
と聞くと、わからないという顔をしている。
「それはね、一生懸命先生の話だけを聞くようにすると他の声も音も聞こえなくなって、授業は楽しくなるよ。」
と、助言した。
その時の祐樹の厭そうな顔、しかめ面、ふてくされた顔はなかった。
そうか、毎日、必死にそう努力していたんだと後から理解した。学校は補助の教員を一名つける対処をしたけれど、これから先、保護者としてどう対処するかは、思案中だ。
うるさかった床屋の客は直後、別のフロアに移って行った。
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墓参りのあと